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B2B分野でのセミナーアンケート設計で考慮すべきこととは?

デマンドジェネレーション分野のB2Bマーケターであれば、誰でもセミナーアンケートを設計した経験はあるのではないでしょうか?ですが、意外にゼロからアンケートを策定することは稀で、過去のアンケートの使いまわしで対応することも多いのではないでしょうか。私もそうなのですが、最近、セミナーアンケートの目的とは何か?を再考させられる機会があったり、アンケート設計をチェックする機会があり、徒然感ありますが、セミナーアンケート周りのTIPSをいくつかまとめてみました。
 

■アンケート量はEngagement次第

 
今回はセミナーアンケートについてですが、セミナーに限らず、アンケートを取るシーンはいくつかあるのではないでしょうか?
 
例えば、展示会での来場者アンケート。展示会の場合、主催者が提供するバーコードスキャンを通じて、スキャンした来場者の名刺情報を取得できますが、自社が欲しい追加の情報をアンケートで確認する場合があります。よくあるのは担当者の立場ですね。
 
また、セミナーでも自社主催のセミナーであったり、外部主催のセミナーに複数協賛する事業者のひとつとして協賛する場合があります。
 
または、自社主催でのウェビナーもありますね。
 
このように見ると、各キェンペーンによって、見込み客へのEngagement=関わり方がまったく異なることに気づくかと思います。展示会であれば、たかだか、数分程度の接触でしょうし、自社セミナーに来る方であれば日頃から自社の情報を聞いているが、外部主催セミナーであれば初耳かもしません。Webinarは対面でないのでなんとなく距離感あるといった感じでしょうか。
 
展示会で多くの質問をアンケートに盛り込んでも、情報を提供する側の動機づけがないわけですから、回答率、回答内容の充実度は変わってきます。セミナーにおいても、参加者のEngementを前提にアンケートのボリュームを考慮すべきです。
 

■アンケートの順序は回答しやすいものから、満足度と検討状況の変化の関連性も確認

 
アンケートで取得する情報ですが、恐らくは、以下の3つの大分類でしょうか。
 
●セミナー満足度系
・セミナー、セッションの満足度
・セミナー運営に関するフィードバック
 
●セミナー参加者の立場系プロファイル
・参加者の名刺情報
・導入における立場、部門(ユーザ部門、導入推進部門の立場や決裁上の立場)
・自社・競合製品の導入状況
 
●セミナー参加者の検討系プロファイル
・参加の背景、顧客課題
・導入検討状況、時期、規模感
 
順序に関して、アンケートに回答しやすい順番にならべることが基礎的なTIPSです。あまり考えられずに回答できる立場系プロファイルから聞いて、その後に課題・検討状況といった考えが必要な項目を設置することです。
 
また、特に自社セミナーにおいては、セッションの満足度=検討確度の推進に直結すると考えがちですが、これもアンケートで確認するのも良いのではないでしょうか。セッションは満足だけど、導入検討に役立つものでなかればセミナーの目的と合致しません。セミナー満足度系と検討系のプロファイルの設問を融合的な設置するのも良いでしょう。具体的には、セミナー参加の背景・課題を確認→セッションでそれが解決できたか?→今後の導入検討の時間軸は?となると自然でしょうか。
 

■そもそも、セミナー・アンケートの目的とは何か?

 
セミナーアンケートというインプットを元に、マーケティングとしてそれをどのように活用しますか?つまり、どのようなActionable Insightを意識して、アンケートを設計していますか?
 
ややもすると、案件精査が主体のアンケートになっていて、セミナー設計の有効性、顧客インサイトの獲得を選択肢として捨てていないでしょうか。単純に案件が何件できたから成功、失敗となると、セミナー設計のPDCAが回せなくなります。製品の市場段階、参加者のプロフィールのマッチ度合いといったコンテキストも考慮して、これら三点のバランスを考えましょう。
 
●案件機会の切り分け
導入検討状況を把握し、一定条件のリードは見込み案件として営業部門へパスを行う為の案件精査が目的
 
●顧客による課題の顕在化を後押し
アンケートも1つの顧客との会話と捉え、例えば、お客様の課題事項、参加目的、参加によるナレッジの獲得について、選択式、フリーフォーマットで記述頂くことで、顧客の課題、機会認識をインタラクション
 
●セミナー設計の有効性確認
セミナーで想定したターゲット層、ファンネルにリーチし、セミナーを通じて、購買ファンネルを推進できたか?といったキャンペーンの有効性を確認することが目的
 
●新たな顧客インサイトの獲得
市場の黎明期、EarlyAdaptorを獲得する段階において、自社製品のSTP、USPが効くのかを検証するための顧客の声を拾うことが目的
 

■まとめ:戦略は細部に宿る アンケート設計もコミュニケーション施策のひとつ

 
このようにまとめてみると、アンケートひとつ取っても、とても戦略的な設計ができそうですよね?セミナーのプレゼンにおいても、参加者への次のアクションをCTAとして織り込むことは鉄則ですが、アンケートを通じて、顧客の課題認識、自社ソリューションの有効性を再確認させるコミュニケーション機会、顧客接点でわるわけですから、是非、ヒアリングだけでなく、この再確認をうまく盛り込めるアンケート設計を考慮してみてください。
 
最後に、B2BマーケティングにおけるDemand Waterfall分野のデータ分析(MQLからSQL変換、SQLからSQLWon/Lost変換の2つの工程)について、チャート例、分析ステップ等を解説したNOTEを書きましたので、こちらもご参照ください。
 
サンプルチャートとデータ分析の進め方の解説付き、B2Bマーケティング・Demand Gen分野のデータ分析ガイダンス
 

また、B2B Marketing Hackでは、この度、メールマガジンを始めることにしました。B2Bマーケティング、BtoBマーケティング分野、デマンドジェネレーション分野でのハック、ナレッジ、ティップスをブログでも共有していますが、ブログ発信前でメールマガジンでの紹介、および、メールマガジン独自のコンテンツを配信しています。ご登録はこちらからになります。