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2019年 国内B2Bマーケティング 個人的な展望

2019年に入り、早くも2ヶ月が経過しようとしています。このタイミングで、2019年の日本のB2Bマーケティングに関する展望とは若干の出遅れ感がありますが、個人的な展望感をまとめてみました。果たして、展望なのか、個人的な課題の投影でしかないのか、若干境界線が曖昧ではありますが。
 

■インサイドセールス流行りすぎ B2Bマーケター不足の再認識

 
2018年はインサイドセールス元年と言われ、巷ではインサイドセールスが溢れ始めている感あります。Google Trendsで”インサイドセールス”での検索ボリュームを見ても、2017年あたりが増加傾向に入っています。2017年からインサイドを立ち上げ、活動が定着・本格化したのが2018年と考えれば、やはり、2018年が元年ということになるのでしょう。
 
インサイドセールスは、業務と責任範囲により、ざっくり言えば、インサイド売り切り型、フィールドセールス協業型といったパターンに分かれます。さらに、協業型インサイドにおいても、マーケティングリードのみをコールする、または、アウトバウンドもやる、ナーチャリングも混合的にやるなど、企業の戦略・戦術によって、型は異なってきます。
 
ですが、インサイド、マーケティングの共通前提として、マーケティングからのリードがないとインサイドの仕事は始まりません。確かに、アウトバウンドでインサイド自身がリード獲得を行うこともありますが、多くの場合、これは部分的、戦略的な施策です。個人的な感覚で言えば、コールの80%以上はマーケ・リードに依存せざる終えません。リードが蓄積されれば、ナーチャーリングを回していけますが、ナーチャリングのリードも、やはり元はマーケリードです。
 
私自身もB2Bマーケターとして、日々、マーケティング関連のツール、サービスの売込電話に対応することがありますが、2018年はアウトバウンド的なコールを受けることが増えました。正直、外資系ITの日本法人は本社主導でツール、サービス導入するのが業界の常識ですので、そんな会社に電話をかけざる終えないということは相当リードに困っているようにしか、思えないです。B2Bマーケターの求人は増えている一方で、インサイドセールスと連動したデマンドジェネレーションまでを実施できるクラスのマーケターの裾野は広がっていないように感じます。
 
ということで、2019年には、2018年に爆誕したインサイドセールスチームにリードというパイプラインを提供し続けられるB2Bマーケターの不足が再認識されるのではないでしょうか。個人的な感覚で、外資系IT企業での給与レンジは、特にIC担当レベルでも5年、10年前と比較すると20-30%は上昇している気がします。場合によって、同じポジションでも内資系よりも40-50%ぐらい高い場合もあります。内資系は若手育成を軸にリソースの確保、育成が前提になるのではないでしょうか。
 

■フィールドセールス協業型インサイドのキャズム 超える為の組織間連携 

 
2017年から18年の期間で、フィールドセールス協業型インサイドセールスを立ち上げた会社の場合、仮に商材の販売サイクルが1年程度と仮定すると、その成果が確認できるのがまさに2019年となるわけです。個人的な経験から言えば、マーケとインサイドがパスした案件は様々な理由で、パイプライン管理システムから消し込まれることがあります。例えば、すぐに案件になりそうにないので消しこんだけど、顧客が予算化に半年かけて最終的に購入した、または、最終提案の時に複数見積を出す必要がありマーケ・ソース案件とは別案件を作成して受注したなど。このような消し込み以前に、フィールド営業が案件をフォローしない、提案しないといった問題も容易に発生します。
 
このような問題を放置したまま、インサイドを立ち上げて1年して、売上貢献できていないというキャズムを迎えるリスクが考えられます。外資系の場合には、そのようなタイミングで全社的なリストラが走ると、インサイド部門が消滅する、外注化されるケースもあるようです。
 
キャズムを超えられるか、いなかは、正直、マーケ、インサイド、フィールドの部門長の間での連携にかかっていると言えます。パスした案件に関するフォローアップのタイミング、質を営業部門長がモニターをしていく、育成が長期に必要な案件はインサイドに戻して再度ナーチャリングを行う、マーケティングは大型案件の受注失敗の理由を確認することで営業の消し込みを回避する、といった仕組みを考えながら、回していく必要があります。マーケティングがこのようなチェックポイント、仕組みを落とし込みながらも、時に営業部門のリーダーシップの元、営業の行動規範を標準化して必要があります。
 

■キャンペーンがより中央管理型へ 地域マーケはターゲティング精度の向上が必要?

 
外資系IT企業では、Marketing Automationでキャンペーン実行とスコアリング管理、そして、インサイドセールスでのフォローアップというモデルが、5年から定着し始めています。この為、デジタルなキャンペーンは比較的早い段階からグローバル化され、そして、最近ではセミナー等のオフライン施策も徐々にグローバル化、すなわち、本社主導の企画を地域のマーケターが実行する流れが強くなってきています。
 
この場合、コンテンツをゼロから企画・作成する必要はなく、残りの工夫余地は、そのキャンペーンのターゲットとなるリードが存在するのか、すなわち、ターゲティングリードの獲得・精度がより求められるのではないでしょうか。日本の場合、欧米よりもリード獲得のハードル・単価が高い為、いざキャンペーンを走らせるには実はターゲットオーディエンス、リードが十分にないことが頻繁に懸念されます。この為、ターゲティング精度以前に、リード獲得に関する中長期的、連続的な施策を予め想定しておく必要があるでしょう。
 
特にフィールドセールスが特定アカウントでのテリトリーの型を持っている場合、マーケティングとしてABMを軸にリード・ボリュームの可視化、そして、獲得に向けた施策を回していく必要があります。更にいえば、インサイドセールス自身がリードを獲得する手法として欧米ではSocialSellingが出てきていますが、日本ではLinkedinがB2BのSNSとして認識されていない中ではこのアプローチは難しく、なんらかのリード獲得手法を見つけ出さなければならないでしょう。