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ABMに必須?インサイドセールスのナーチャリング

ABM(アカウントベース・マーケティング)に取り組む場合に併せて考えておきたいのはインサイドセールスの型です。インバウンドのみをこなす単発リードフォロー型、それとも、アウトバウンドもがっちりやってもらうのか?そして、アウトバウンドの場合にシナリオ型で行くか、ナーチャリング型で行くのか?インサイドセールスは、内製化、外製化のいずれの場合も、スイッチングコストが高いリソースですので、設置段階でインサイドセールスの基本方針を設定しておくことは重要です。
 

■ABMで最初にぶち当たる壁:リードそもそも少ない問題

 
ABMを始める場合によくある最初の課題は、ターゲット企業のリード数が少ないことです。
 
昨今のMA(マーケティング・オートメーション)を軸にしたリード精査では、セミナー登録・参加、資料ダウンロード、ウェブサイト訪問の活動に対して、スコアを付与し、一定のスコアに達するとインサイドセールスがフォローアップするリード(MQL)となり、電話フォローが始まります。しかし、そもそも、ABM対象企業のリードが少ないと、MQLになる数はかなり限定的です。特にIT業界で、ABMで大手企業を対象とする場合は、業界構造としてSIERから情報を豊富に得られる買い手市場のため、デジタルでの大手企業のリードの反応率は高いとは言えません。これはコンテンツ自体が含みんで情報にかけているからでもあります。
 
そうなると、すぐにリードを補充・獲得しようとなりますが、ここで定量的にシミュレーションしてみてください。例えば、3ヶ月でどの程度のABM対象企業のリードが、どの程度の獲得単価で獲得できるか、です。例えば、自社がABMでターゲットしている企業リストを外部メディアに共有し、メディアのデータベースの占有率を聞いてみましょう。例えば、”御社でのオンライン広告を検討したいが、弊社のターゲット企業の占有率をベースにメディアを選定したいので、教えてください!!”と聞いてみましょう。この解答が10%ですとなると、オンライン施策のCost Per Lead ÷ 10%が ABM対象企業のCPLとなり、行き詰まりを感じると思います。
 
そこで、既存のABMリードに対して、MAスコアの状態に依らず、コールシナリオをベースにアウトバウンドしようという発想に至ります。欧米では Call Blitzという名称で、集中コールする日を決めて、ドーナッツ持ち込んで(本当?)、コールし、日次レベルで進捗を確認したりします。
 

■シナリオ型アウトバウンドは有効か?

 
アウトバウンドですが、おおよそのパターンは以下のような感じではないでしょうか。デジタルとのナーチャリングの違いは、メールを開いてなかろうが、資料をダウンロードしてなかろうが、コンタクトを継続する、すなわち、リードに対する到達率の徹底です。これを数日間から1週間で回します。
 
例)A製品に関するアウトバウンド
1.リードにA製品の導入事例でメール、またコールで案内
2.その後一定期間後に再コールに関心・興味を確認
3.関心・興味がある場合は、BANT確認し、案件化
 
そもそも、このアプローチに関して、次のような疑問が湧き上がりませんか?
・そもそもどのような基準でリード選定すべきか?
・こんな短期間で案件できるのか?
 
要するに、リードの状態や関心と一致しないコールをしても、効率的ではないでしょう。リードの対象者が未知の情報(例えば 新商品や新しいライセンス体系)でない限り、案件化率は期待できないです。一度、やってみるとわかると思いますが。
 
つまり、リードの関心が理解できていない、リードに寄り添った情報提供が成り立っていない場合、シナリオ型アウトバウンドは有効に働きません。且つ、これを毎月、毎四半期で行うと、コール先がだんだん重複してくるわけで、どんどん案件化率が下がってくる悪循環です。では、どうすべきでしょうか。
 

■見込み客に寄り添うナーチャリング

 
短期的なアウトバウンドでは、こちらが伝えたいことを一方的に伝えることです。一方で、シナリオベースではなくナーチャリング型のアウトバウンドバウンドもあります。
 
定期的に顧客にコールし、見込み客の関心・興味をヒアリングしながら、それに即した情報提供していく継続的、長期的なアウトバウンドでナーチャリングを実現する手法です。B2B商材で、且つ、見込み客が未導入の場合、自社の課題と解決策のマッチングがお客様がもっとも悩むところです。自社の課題がこの製品で解決できるのか?
 
この部分を相談役的に対応できるインサイドセールスを設置するか、否かは、インサイドセールスの組成段階できちんと設計・定義すべきです。なぜなら、単発的なリード・フォローや短期アウトバウンドを行うインサイドセールスと、このシナリオレス・ナーチャーリング型のインサイドセールスはまったく異なるスキルセットや経験が求められるからです。
 
また、シナリオレス・ナーチャリング型の場合、単発型アウトバウンドと比較するとパイプラインの創出が遅れる、見えにくいという意見が発生しやすいため、これへの反論と対策も用意しておきましょう。例えば、ナーチャリングそのものにスタージ管理を加え、いつ頃にパイプラインできそうか、パイプライン見込みのフォーキャストを可視化するアプローチが考えられます。例えば、以下のステージごとにいまあるリード数をトラックし、今後のパイプライン化の見込みをシミュレーションします。
 
ナーチャリング・ステージの管理
・リード個人が課題・関心をもっている段階
・組織的な課題・関心をもっている段階
・組織的に課題に対する情報収集が始まった段階
 

■まとめ ABMでインサイドセールス まずはナーチャーリングの基本方針を固めましょう

 
自社の商材がハイエンドで、ABMで狙う企業が大手企業の場合、複雑な顧客の購買行動をサポートする為、ナーチャリングも複雑で高度な対応が求められます。そのため、デジタル、イベントマーケティングだけでナーチャーリングの完結は難しくになります。従って、ナーチャリングにおけるインサイドセールスの役割をきちんと定義し、ナーチャーリングの基本方針(どのような情報を取得し、どのように育成し、トラックするか)を設定することがABMでは重要になっていると考えます。