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B2Bマーケ業務・組織のFIT&GAPを捉える為の2つの手法

12月決算の外資系企業でそろそろ次年度計画の時期、そして、日本企業ですと、その後でしょうか。
 
B2Bマーケティング組織、殊、営業向けのパイプライン創出を担うデマンドジェン機能を担う組織においては、今年のキャンペーンパフォーマンスレビューをあれやこれやで行っていることでしょう。例えば、キャンペーン投資リソース、金額に対してのパイプライン創出額のリターンを計算するMarketing ROI を軸にキャンペーンタイプ別、個々の施策のパフォーマンスを分析するといった具合でしょうか?
 
このようなMROIというのは、結果系の振り返りになるわけですが、では、自部門のマーケティング機能やプロセスについて、振りかえる機会は持っていますか?また、それを振り返る為のどのような手法がありますか?今回はざっくりと2つほど紹介していきましょう。
 

●CMM、プロセス成熟度モデル

 
B2Bマーケティング施策の場合、B2Cと比較すると、短期間でトレンドの移り変わりが発生しません。顧客の購買検討が長期間である為、1年、2年で市場全体に製品・サービスの導入が浸透することもありません。つまり、同じ、もしくは同じようなキャンペーンを繰り返し計画、実施することになります。ある意味で、プロジェクトを組織的に繰り返していくわけです。
 
ソフトウェア開発というプロジェクトにおいて、開発効率の向上、品質管理の手法として、CMM(Capability Maturity Model for Software)「ソフト開発能力成熟度モデル」という考え方があります。簡単にいえば、ソフトウェア開発のプロセスについて、場当たり的、反復的、定義されたプロセスに即して、さらには最適なレベルという観点で成熟度で見ていくわけです。
 
このように自社のマーケティング業務に関して、個人のSkill、Capabilityという潜在的な能力ではなく、実務上のプロセス視点で振り返った時に、プロセスは十分に整備されているか、より期待する結果に即した戦略的なプロセス設計になっているか、といった観点で整理してみるのは良いでしょう。すくなくとも、繰り返し行う組織的なプロセスのうち大きなプロジェクト(例えば、展示会出展)について、属人化に埋もれておらず、効率性、効果性の観点から標準化されているかを確認すると良いでしょうか。
 
「CMMレベル概要」
 
このCMMの考え方は、ソフトウェア開発業務だけでなく、プロセスに支えられた業務へ汎用的に、応用ができるわけです。または、成熟度という概念を応用しているのかもしれません。例えば、Gartner によるコンテンツマーケティング分野の成熟度モデルがこちらになります。
 
「What Is Content Marketing Maturity, and How Do You Achieve It?」
 

●Forrester B2B Marketing Diagnostic

 
Forresterは、B2Bマーケティング分野のコンサルティングを提供する会社です。同社のコンサルサービスの一環として、B2Bマーケティング組織の診断サービス”B2B Marketing Diagnostic”があります。こちらは、B2Bマーケティング組織のメンバーへのヒアリング(アンケート)を通じて、マーケティングの各機能に関する重要性、効果性に関する現状認識をもとに自社の今後の戦略について、Forresterが分析、アドバイスする形態をとります。
 
ヒアリングの分野は、戦略と計画、顧客と競合の理解、デマンドマーケティング、チャネルマーケティングといった10のB2Bマーケ機能のカテゴリー、さらにそのカテゴリーのサブ要素として5~10の分野に関する重要性と効果性を確認していきます。例えば、デマンドマーケティングにおいて、ABMは重要か?リードマネジメントは効果的か?といった設問レベルになっていきます。
 
Forrester社では、eLearningのプログラムも充実しているので、このような現状調査で確認されたGAPに対して、eLearning 、またはDemandWaterfall周りのコンサルを通じて、課題解決を提案していく流れかと思います。いずれにしても、自社のマーケ組織のCapabilityに関して、その重要性も加味して整理できるわけです。
 
「Forrester B2B Marketing Diagnostic」
 

 

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