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Time to Marketを意識した市場投入を成功させるには? 

マーケティング戦略の実行で、重要な要素のひとつであるTime to Marketというキーワード。今回はTime to Marketがなぜ重要か、そして、市場投入からアーリーアダプター獲得までのスループット、スピードを引き上げる為に取り組むべきことについて、まとめてみました。

■Time To Market とは何か?

 
マーケティングには市場ライフサイクルという概念があります。どんな製品・サービスでも、市場には、黎明期、成長期、成熟期、衰退期というサイクルがあり、一般的に、黎明期でアーリー・アダプターを獲得し、これをテコに成長期でシェアを獲得していくアプローチが王道とされています。
 
Time to Marketとは英語の通り、市場投入するまでの時間を指します。王道的な成長戦略では、先に市場に参入した方が、後発者と同じ営業・マーケティング力であれば、先行者が有利であるとされています。つまり、Time to Marketで先行・差別化して一気にシェアを取っていくたいわけです。
 
殊、IT分野での市場サイクルの進行が極めて早いです。昔からDog Yearと呼ばれ、IT業界のテクノロジーの変化は7倍早く進むと言われています。このスピード感からして、ITの新たなサービスは1-2年で急速に広がる、すなわち、黎明期から成長期に入るわけです。昔であれば、ITでもハードウェアが関連する商材も多かったわけですが、現在はソフトウェアが主流で、且つ、多くがSaaSベースになっています。市場投入スピードもさることながら、顧客の採用までのスピードも従来よりも加速していると考えるべきでしょう。
 
こう考えると、変化のスピードが早い業界では、Time to Marketが極めて重要な戦略事項であることがわかります。
 

■市場投入すれば、終わりではない

 
さて、Time to Marketですが、マーケターとしてはもう一歩踏み込んで考えてほしいんです。製品・サービスの市場投入(Launch)はしたけど、そのことが認知されていない、提案されていないので意味がありません。例えば、こんなことが起きていたりしませんか?私の経験上、こんなことがありました。
 
・製品発売開始のプレスリリース、記者会見を展開も、セミナー等のデマンド・ジェネレーション施策が連動しない。
・製品の発売開始の前段階から、フィールドの営業が提案を行い始めて、顧客・パートナーが混乱する。
・市場投入段階で、販売代理店の準備(提案、販売、サポート体制)が十分に整備されていない。
・グローバルでは販売開始したが、日本での販売開始がきちんとコントールされず、営業がなんとく提案している。
・販売開始したら早速売れたけど、導入やサポートがうまく回らない
 
一般的に、市場投入はプロダクトマーケティングと呼ばれる方がタイミングを決定します。しかしながら、プロダクトマーケティングとその他のマーケテイングファンクション、例えば、キャンペーンを考えるフィールドマーケ、PR施策を考える広報、パートナーのEnablementを担うチャネルマーケやチャネル営業との連動がきちんとコントロールされていないと、上記のような事態に陥ります。そして、このような事態により、結局は案件創出→提案・POC実施→販売→サポートの何れかの段階で顧客対応に問題がでることになり、結果的に最も重要なアーリーアダプターを逃すことになります。
 

■市場投入に特化したSWATチームで準備と実行トラック

 
製品Launchを主導するのはプロダクトマーケティングですが、先述の通り、意外に多岐に渡る準備が必要になります。一方で、Time to Marketが重要な差別化要因となっている経営環境では、時間も掛けられないです。そこで、やはり、製品Launchに特化したワークグループ、SWATチームを組成して、次の観点での情報整理、準備に取り組むべきでしょう。
 
・製品・サービスの商品戦略を整理(販売目標と4Pの整理)
・営業、販売代理店、サポート部門のReadinessを整理
・市場投入後の半年間に渡るPR施策とデマンド・ジェネレーション施策を準備
 
また、市場投入後にアーリーアダプターを獲得するまでをこのチームのゴールと設定し、次の要素も定期的にモニタリングしましょう。実際は、Launch後にSWATチームで1ヶ月定例を行う形態でしょうか。
 
・営業・パートナーによるパイプライン状況
・提案活動における課題と対策
・導入後のサポート品質に関する課題と対策
 
特に新規商材の場合、想定したユースケースと異なる顧客ニーズがある、競合環境が目まぐるしく変わるなど、当初の想定と異なる環境変化が伴うことが多々あります。これらを情報収集する場として、SWATチームを軸にしながら、これらの情報を営業・パートナーにどんどん発信する(例えば、初期ユーザが獲得できた場合はその事例を営業・パートナーに共有)仕組みも考えましょう。