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B2Bメールマーケの基本 リスト精査って、どうするの?

B2Bでも、沈んでは浮かびあがる、メールマーケティングへの期待。ある時は、メールマーケティングは死んだという話題が出て、ある時は、でも結局メールマーケだよね、となったりします。こちらのブログ”ターゲット顧客層の情報チャネルを簡単に知る方法とは?”でも書いていますが、メールマーケの有効性は、顧客の情報チャネルの傾向に依存します。でも考えても見て下さい。1990年台にオフィスでPCが1人1台利用できるようになり、2020年代において、スマホが利用できる中でも、職場でのコミュニケーションは、ウェブでの情報収集、メールでの受信に依存しているわけで、メールマーケは死んでいません。一方で、メールマーケに関する調査レポートが時に出ると、メールマーケは配信リストとコンテンツが重要という、基本原則な提言がされるわけですが、では、リストの精査ってどうするの?的な基本を少しまとめてみました。
 

■初めに、ターゲット企業→DMU→最も重要なDMU内の担当者のTo Beを設定しておく

 
B2Bでのメールマーケティングの目的が、案件創出であるとすれば、自社の見込み客(もしくは既存顧客へのクロスセル、アップセル、リテンションも含む)をメール配信データベースに含めなければなりません。また、コトラーのMarketing Managementで組織購買の仮想グループとして出てくるBuying Center や、それを少し抽象度高くしたDMU(Decision Making Unit)という概念がありますが、DMUの中にいくつかの立場(製品の起案者、利用者、承認者、購買、導入)があります。
 
例えば、ビジネス系ツールとして、チャットツールを例に取りましょう。
 
DMUとして、ツールの利用者であるビジネス部門の方がいます。例えば、営業部門、マーケティング、もしくは、生産管理部門がチャットツールのユーザになりえるでしょう。一方で、情報システム部はこれらのサービスの導入に関わり、彼らの承認(ITセキュリティ面での承認)、および、支援(サービスの導入そのもの)がなければ、導入されません。一般的には、利用者の代表的立場にある起案者が案件機会の創出では最も重要ですが、IT部門主導で全社標準のツールを選定を行うといったアプローチもあります。
 
また、企業規模も大事です。自社の製品の強み、プロフィットを考えると、エンタープライズ向けか、SMB向けか、もしくはそれらのフルセグメントかを考えるべきでしょう。また、チャットツールを営業向けのコミュニケーションツールと仮定するなから、営業部門が多い企業が狙い目であることは確かです。つまり、ターゲット企業の業種、企業規模などのターゲットセグメントが重要です。
 
ターゲット企業、そして、ターゲットとなるDMU内のペルソナにあたりが付けば、それらのリストを自社のメール配信に格納する、しないの判断軸が明確になります。
 

■次に、To Be に即した、リードの属性、プロファイルの獲得と付与

 
企業規模、業種、部門ぐらいまでのイメージがついたとして、やっかいなのが、例えば、名刺を取り込むときに、名刺には企業規模、業種が書かれていることはないですし、また、部門名称もわかりやすければ、察することができますが、仮に配信データベースに、DMUの対象である生産管理部門は何人いるか?とデータ品質を確認しようにも、部門名称をそのまま格納していては分析が不可能です。
 
このため、メール配信対象、これをリードと呼ぶとして、リードに対するプロファイルを自社のセグメント別で付加していくことをします。例えば、
 
・企業データベース(D&B、帝国データ等)とマッチングし、企業規模、業種をリードに付加する(リードの社名が正規化されていないと難しいですが)
・部門、立場に関する標準化リストをもっておき、それに分類する。端的には、所属部門、および、ポジション(ジョブ・グレード)のリスト用意し、各リードがどれに属するか、付与する。
 
これらの情報は、リードを獲得する段階で取得することが効率的です。例えば、セミナーの申込時に、企業規模(従業員規模)、業種、部門カテゴリーを聞いたりします。セミナー、展示会、ウェブでの資料ダウンロード、あらゆるリード取得箇所で、できる限り、同一の設問を最初から設置しておくのが肝です。もしくは、後発的にインサイドセールスがフォローアップを通じて、リードデータを更新してプロファイルを補完することも考えられます。また、MAで競合リストは除外する、個人と思われるリストはリスト追加しないといった除外条件も標準化しておくと良いでしょう。
 
このようなプロファイングがきちんとできると、製造業向けのセミナーの案内は製造業向けに配信する、または営業部門向けのセミナーを、といったコンテンツのRelevancyが確保できるわけです。
 
逆に、仮に、大手企業向け・財務部門が主力製品であるにも関わらず、そのプロファイルをもった配信データベースが十分にない場合には、メールマーケ、コンテンツの施策へのリソースバランスを考え直し、まずはリード獲得に注力することといった全体最適化が取りやすくなります。
 

■最後に、無反応期間に応じたパージ運用へ

 
メール配信を行っても、1年、2年と無反応なリードが存在します。日本企業に多いジョブローテーション組織文化により、以前はマーケ職でMAに関心があったが、今は別の部門の為にメールに反応しないといったことが考えられます。欧米の場合、転職サイクルに応じたデータベースの劣化が起きやすく、これらはソフトウェアバウンスなどで気づくのですが、日本ですとそうならないですね。
 
一番怖いのは、メールの配信先はそれなりにあるが、徐々に開封率、クリック率が下がっている場合で、リード側の立場、関心の変化により、有効な配信先となっていない母集団が増えることです。このような場合、2年間、メールを開封しないリストはアーカイブし配信対象から除外するといった配信先リードのライフサイクルも有効です。