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B2Bマーケターへ インサイドセールス依存症になっていないか?

B2Bセールス、マーケティングでのデマンド創出として定着した感のあるDemand Waterfall、そして、マーケとフィールドセールスでのリード温度差を埋めるインサイドセールスのモデルですが、B2Bマーケターとしてインサイドセールスへの依存度が高くなっていないか、という話です。

■インサイドセールスへの依存度とは?

ざっくりですが、Demand Waterfallでは、以下の流れでリード管理のプロセスを定義しています。Demand Waterfallがわからなければ、検索してみてください。

・MQL:マーケティング活動を通じて獲得した、リーチ可能な見込み客のコンタクト

・Pre-SQL:MQLをインサイドセールスでBANT精査し、フィールドセールスがフォローすべきリードを抽出し、引き渡し

・SAL/SQL:フィールドセールスが、Pre-SQLを精査し、案件化への登録を判断

 

何をMQLとするか、これも企業によって、自由度があります。一般的に、MQLは、静的な属性として顧客の立場、すなわち、自社商材を購入する可能性の高い企業のDMUのいずれかに属しているか、さらに、動的な属性としてキャンペーンへの反応(MAでのリードスコアリング)の2軸でフィルターしていきます。

キャンペーンでの顧客との関わり度合いはまちまちです。例えば、外部メディアに資料ダウンロードでリードを獲得する場合、顧客は単にウェブを見ていて、ワンクリックで資料を獲得した程度ですし(関与時間は数分)、一方で、セミナーに参加頂く場合はより深く関与頂いていると言えます。すなわち、後者の場合、動的な属性の質が良いわけです。

ベストは、営業が最も注力したい企業の方(=静的な属性が良質)が、セミナーに参加いただき(動的な属性も良質)、インサイドセールスでのフォローですぐにPre-SQL化していくケースですが、現実的には、このようなMQLが多くを占めるわけではありません。

インサイドにフォロー依頼するMQLの静的、動的な質はマーケティング部門が最終的に決めます、そして、インサイド部門からもフィードバックをもらうこともあるでしょう。そして、インサイドセールスが強力なナーチャリング機能を持つ場合、マーケティングは質の良くないリードをインサイドに渡しても、インサイドがどんどんPre-SQLを創出できたりします。

インサイドによるMQLフォローアップモデルも企業により、様々です。例えば、一定回数コールを行い、BANT精査をして終了する場合もありますし、顧客と接触(Connect)できればそこからナーチャリングに入る、または、MQLをRejectした上で、インサイドの一定時間をRejectしたMQLの再アタック・ナーチャーリングに当てる場合もあります。

極端に話の場合、MQLからのコンバージョンはほぼなく、Pre-SQLの大半が、RejectされたMQLの再アプローチ(もしくはこれと類似する失注案件への再アタック)が創出されることがあります。こうなってくると、確かにマーケティングがナーチャーリング元となるリード獲得に貢献できているとは言え、一方で、キャンペーンを通じたEngagement(顧客の購買検討のサポート)はできておらず、マーケが単なるリスト獲得部隊に陥る場合があります。

もちろん、リスト獲得部隊がマーケティング部門の戦略と仮定しているのなら話は別ですが、インサイドでのナーチャリング含め、見込み顧客の育成はマーケティング部門にとっては重要な役割ですので、インサイドへの依存度が高い状態は個人的には問題に感じます。

■インサイドセールス依存症に陥らない為の対策とは?

では、インサイド依存へ陥らない為の対策は何でしょうか?

●まずは依存度の可視化:

先述の通り、Pre-SQL全体に対して、マーケティングキャンペーンからの直接的なCV、および、インサイドによる中長期ナーチャリングからのCVに関して、件数、SQL金額ベースで比較を行い、依存度の時系列的な変化を可視化するのが良いでしょう。

併せて、インサイドによる中長期ナーチャリングに関する所要期間(結局、どれぐらいの期間ナーチャリングして、案件化できているのか)についても、ざっくり把握しておくのが良いでしょう。これがどんどん長期化している場合、インサイドも苦しい状況であることが理解できます。

●次にリード獲得施策、リード育成施策のバランスを再考:

案件創出を目的としたキャンペーン(例えば、セミナー)であったのに、キャンペーンからの直接なCVが発生していない場合は、セミナーの内容を再考すべきですし、そもそも、実はリード獲得ばかりに比重を置いたキャンペーン計画になっている場合、その比重を見直すことを検討すべきです。これらは部門のKGI、そして、それらをマーケティング担当に落とし込んだKPIの設計に関わる部分でもあるので、マーケ部門長はこの面での戦略的な考慮が必要です。

また、仮にインサイドセールスがどのようなナーチャリングを行っているか(提供コンテンツ、オファーリングなど)が把握できれば、これらの施策をマーケティングプログラム化できないかを検討することができます。例えば、リード獲得後に、MAでのステップメール等でマーケティングでのナーチャリングを行う、もしくは、インサイドのナーチャリングコンテンツを軸にしたセミナーを開催する、といったことが考えられます。

いずれにしても、キャンペーンからの直接的なCVによるパイプライン創出こそ、B2Bマーケの本来の役割だと思いますので、この比重を高めていくプランニングとPDCAが必要になります。